ヒゲを生やすということ

画像

去年の年末あたりからヒゲを生やすようになった。久しぶりに僕の顔を見た人は驚く。
患者は「ヒゲ生やされたんですね」父は「お前何やそのヒゲは」鵜川さん「だいぶ伸びたなぁ」妻は「何か汚らしいし老けて見えるよ」
いろんな反応がある。あるいは無反応がある。「コメントしたほうがいいのかな」という気遣い(?)でヒゲのことを言う患者もいれば、当然何も言わない患者もいる。
しかし半年もすれば、周囲はヒゲ面の僕の顔にすっかり慣れた。誰も何も言わなくなった。今、ヒゲを剃れば、逆に、違和感を持たれるぐらいだろう。

以前からヒゲを伸ばしたいと思っていた。でも、ホルモンの影響だろうか、体質的に伸びない。剃らずにいるとまばらに点々と生えるだけで、きれいに生え揃わない。俳優の山田孝之のような、顔の下半分を覆うようなヒゲが理想だが、あんなふうに生えない。生えない体質なんだ。だから、仕方なく剃っていた。中途半端に生えた無精ヒゲが一番汚らしいと思って。

妻から「老けて見えるよ」と言われて、目論見が当たったとニンマリした。
そう、まさに、老けて見えるためにこそ、ヒゲを伸ばし始めたのだから。
開業医という仕事は、若さが強みにならないと感じていた。
患者は僕より年上が多い。当然のことだ。総じて、若い人は健康であり、年を取るにつれて病気が増えるものだから。
たとえば、中高年でうつ病を発症した患者がいるとして、まだ医学部を卒業したばかりの若い新米医師が主治医になったとすれば、患者はどう思うか。「ろくに人生経験もない若造のお前に、なんで私の心のうちを明かさなきゃいけないのか」内心でそういう反発を抱く人もいると思う。
医療現場においては、若さは「未熟さ、経験不足」を意味する。ある程度年を取っているほうが、「経験積んでそうな先生だな」と信頼を得やすい。
もちろん、こんなのはただの偏見だ。若くても勉強熱心で患者思いの医者もいれば、無駄に年だけ食って全然勉強しない医者もいる。でも、患者の側にそういうイメージがあるのは仕方ない。

患者のイメージに迎合するというわけでもないけれど、もうちょっと老けて見えれば、という思いを開業以来ずっと持っていた。
医者と患者の関係性の背後には、パターナリズムがある。80代の高齢患者を診るときでも、医師-患者関係においては、医者である僕は父親的であらねばならない。もちろん、こんなのは「ごっこ」に過ぎない。実際にそうなのではない。実際には、僕は患者からすれば孫のような若造で、偉くもなんともない。でも診察室では、その「ごっこ」を真剣に演じることが求められる。少なくとも、そういう「ふり」をしないといけない。通常、白衣だけでそのごっこをやりきるのだけれど、僕はそれだけでは心細かった。もうひとつ、何かが欲しかった。それがヒゲだった。ヒゲという男性性の象徴を身につけて、自分の「ごっこ」にもうちょっと箔をつけたかったんですね。

それからもうひとつ。僕は以前よりも、異端であることを恐れなくなったと思う。それどころか、異端であることにある種の誇りを持っているぐらいかもしれない。
いわゆる普通の医療に愛想が尽きて、自分なりの医療がしたいと思い立ち、独立開業した。どのような「自分なり」を作っていくか、スタイルを模索するなかで、コロナ禍を迎えた。道行く人の全員がマスクをするなかでマスクを着けず、国民の大半がワクチンを打つなかでワクチンを打たず、そればかりか、「ワクチン打つな!」と叫んでいる。そんな活動を続けるなかで、異端であることがすっかり板についた。自分が異端であることを芯から受け止めた。そして、誰も行かない道を歩いているのだから、誰にも似ていない格好がしたいと思うようになった。異端であるからには、異端としての表象が欲しい。ヒゲは、あるいはうさとの服は、僕にとってそれを表出するための記号のようなものかもしれない。

あるときから、アガリクスを飲み始めた。最初に感じた変化として、朝立ちが大変だったことは以前の記事で書いた(笑)
飲み続けていると、ヒゲが濃くなってきたことに気付いた。最初は思い違いかと思った。しかし3日ほどヒゲ剃りをやめて様子を見ると、明らかに濃く、あご全体に均一に生えてきた。原因はアガリクスしか考えられない。
これは、アガリクスの機序を考えれば、不思議なことではない。たとえば、アガリクスは抗癌剤の副作用の軽減にも効果がある。抗癌剤による疲労、食欲不振、脱毛などの副作用が、アガリクスを飲むことで大幅に軽減することは昔から知られていた。抗癌剤という猛毒で本来なら毛が抜けるところ、それを阻止する、あるいは、その毒に負けじと髪の毛を生やすぐらいの力があるのだから、アガリクスの発毛力はかなりのものだ。ネズミの実験でも、アガリクスの発毛促進効果が確認されている。

画像

最近は、アガリクスを患者に勧めることが多くなった。
まずは、癌。
アガリクスとゲルマニウムが相乗的に抗癌作用を発揮することについては、以前の記事で触れた。
https://www.researchgate.net/publication/281257804_Antitumor_Effect_of_a_Hot_Water_Extract_of_Agaricus_blazei_Himematsutake_Combined_with_an_Organogermanium_Compound_Ge-132

それと、不安障害。
アガリクスには抗不安効果があることも多くの研究で示されている。
抗不安薬を飲んでいる人にも、離脱症状の緩和になると思って、オススメすることが多い。
ひとつ、患者からのフィードバックを紹介しよう。

30代女性
「11月後半に初めてアガリクスを飲み始めました。そのせいか、不穏な感じが少しマシです。
これまで、外出がおっくうで、部屋に引きこもって寝たきりのような生活でしたが、最近は車で外出することもちょくちょくあります。年末、スーパーに買い物に行ったり、ガソリンスタンドで給油したりしました。年末のあわただしい雰囲気が、何だか楽しかった。
お風呂もおっくうでしたが、入ろうかなって思えるようになりました。毎年、この時期は手足の冷えがひどいのですが、今年はずいぶんマシです。
感情鈍磨っていうのかな、喜怒哀楽がうまく感じられないところがあります。ベンゾ系の抗不安薬を長く飲んだせいだと、先生の記事を見て思いました。
https://note.com/nakamuraclinic/n/nc25406606697

アガリクスを飲み始めてから、感情が戻ってきたような気がします。
実は、ある男性のことを素敵だなと思うようになってきました。誰かのことを好きになるなんて、10年以上なかったと思います。先生はアガリクスを飲んで翌日に効果を感じたということですが、私も1か月ほど飲み続けて、その感覚が分かる気がします。男女の違いはありますが。
性的なことですが、12月半ば、人生で経験したことのないことが起こりました。私は、今までそういうことがなかったので、逆に、ないことで悩んでいたのですが、それがありました。うまく言えません、何を言ってるか先生、分からないかもしれないけど、それでもいいです。
今になって思います。自分はずいぶん不健康だったんだなと。
先生、以前の記事で、健康な人は、健康な食欲、健康な睡眠欲、健康な性欲を備えているものだと。生き物としての自然な欲求があることこそ、健康の証だと。
私は、食事も睡眠も性欲も、どれもダメでした。今でも、ばっちりではないけど、私、少しずつ、いろんなことに興味が持てるようになってきました」

医師-患者関係とはいえ、若い女性に性的なことをズバリと聞くのは、はばかられる。患者は、羞恥心をこらえながらも、アガリクスの効用を正直に報告してくれたのだ。女性としてどのような体感があったのか、あまり深く聞くことはできなかったけれども、とにかく、男性が感じるのと同様の効果を感じたようだ。
おまけに、異性に恋心さえ抱くようになったという。すばらしいことだ。

病気に対しては、どんな薬よりもサプリよりも、恋ほど効くものは他にない。恋愛が長らくご無沙汰の方、アガリクスを試してみませんか(笑)

>中村篤史について

中村篤史について

たいていの病気は、「不足」か「過剰」によって起こります。 前者は栄養、運動、日光、愛情などの不足であり、後者は重金属、食品添加物、農薬、精製糖質、精白穀物などの過剰であることが多いです。 病気の症状に対して、薬を使えば一時的に改善するかもしれませんが、それは本当の意味での治癒ではありません。薬を飲み続けているうちにまた別の症状に悩まされることもあります。 頭痛に鎮痛薬、不眠に睡眠薬、統合失調症に抗精神病薬…どの薬もその場しのぎに過ぎません。 投薬一辺倒の医学に失望しているときに、栄養療法に出会いました。 根本的な治療を求める人の助けになれれば、と思います。 勤務医を経て2018年4月に神戸市中央区にて、内科・心療内科・精神科・オーソモレキュラー療法を行う「ナカムラクリニック」を開業。

CTR IMG