癌、酵素、ビタミンB17

癌とは何か?
スタンダードな現代医学では、「正常な細胞が遺伝子の突然変異により、無秩序に増殖を続ける病気(悪性腫瘍)」といった説明になる。
大体において僕は、「遺伝」とか「遺伝子」を持ち出してくる説明は好きではありません。なぜなら、「それを言われると黙らざるを得ない」からです。「遺伝子の変異か。それなら仕方ない」となって、医者に勧められるがままに、抗癌剤とか手術とか放射線などの治療レーンに乗るしかない。
僕は、食事改善とか生活習慣の改善とか、患者に努力の余地がある説明を好みます。だって、そっちのほうが希望が持てるじゃないですか。

たとえば100年ほど前、「癌はトロホブラストである」と説明した科学者がいました。

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精子と卵子が結合すると受精卵になり、これが細胞分裂を繰り返す。そのようにしてできた外側の細胞層の一群は、後に胎盤になるのですが、この部分を特にトロホブラスト(栄養膜細胞)と呼びます。

発生学を研究していたジョン・ビアードは、このトロホブラストが、病理組織上、癌細胞とそっくり同じであることに気づきました。顕微鏡では見分けがつかないし、働きもそっくりでした。たとえば、トロホブラストは子宮壁に食い込み、浸潤、増殖する。癌と同じです。着床できる場所であれば特に場所を問わない点も、癌の転移能と似ている。つまり、トロホブラストは、浸潤能、増殖能、転移能など、癌の古典的性質をすべて備えています
また、トロホブラストはhCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)を産生します。これは重要なホルモンで、免疫抑制作用(母体が胎児を拒絶しないため)、血管新生促進、アポトーシス抑制、細胞浸潤能亢進という作用があって、妊娠成立のために必須です。
そして驚くべきことに、癌もhCGを産生します。たとえば、妊娠の可能性のない人の尿検査をして、尿中hCG陽性なら、まず間違いなく癌です(感度92%)。
つまり、hCGは、喜ばしい妊娠マーカー(「おめでたですよ」)であると同時に、悲劇の癌マーカー(「残念ながら癌です」)でもあるということです。
もちろん、両者はまったく同じではありません。トロホブラストには、分化の方向性があります。胎盤ができ、へその緒ができ、という具合に、様々な器官に分化していく分化能がありますが、癌はひたすら増殖、浸潤、転移を続ける。つまり、分化能がない。その違いはありますが、逆に言うと、それだけの違いです。

後の研究でいろんな癌マーカーが発見されましたが、癌の分化の程度に注目して整理すると、系統的に把握できます。

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癌マーカーといえば、「CAなんとか」みたいなイメージがありませんか。「CAなんとか」は、それぞれの臓器に発現する特徴的なマーカーで、癌としての分化度はけっこう高い癌だといえます。
AFP(アルファ胎児タンパク)とかCEA(癌胎児抗原)なんかは、その名前(胎児なんとか)が示すように、CA系よりは分化度が低いマーカーです。
胎児よりももっと先祖返りして、最も未分化な癌になると、hCGが高くなります。一般に、未分化な癌ほど予後不良だし、hCGの血中濃度が高いほど、癌の悪性度が高いことも知られています。

受精卵(胎児)が自身を守るための機構と、癌の生存戦略が一致している
ビアードのこの発見は、癌の何たるかを知るうえで、極めて画期的でした。さらに彼は、こう考えました。「胎児がトロホブラストの成長を制御する方法を発見できれば、それを癌の治療に応用できるのではないか」

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着床したトロホブラストがどのように浸潤、増殖してゆくのか。また、どのタイミングで分化して、胎盤や臍帯に変化してゆくのか。詳細に研究した結果、彼は、胚発生から56日目、ちょうど胎児の膵臓が酵素を分泌し始めるタイミングで、分化能が変化することを突き止めました。
子宮壁に食い込み、増殖を繰り返し、血管を張り巡らせて、まるで癌そのもののように振る舞っていたトロホブラストが、膵臓酵素に触れるやいなや、分化し始める。未分化な細胞が胎盤を形成するようになり、へその緒を作るようになった。「膵酵素こそ、未分化から成熟の変化を促すシグナルではないか」
彼はさっそくマウスで実験しました。腫瘍を移植したマウスにトリプシン(膵酵素)を注入すると、見事に腫瘍が縮小した。膵酵素がhCGのシグナル(免疫抑制、血管新生、アポトーシス抑制)を打ち消し、正常細胞への分化を促進したのだと彼は考えました。

この説を引き継いだのが、ビタミンB17の発見者、アーネスト・クレブスです。彼はビアードの説「癌とは場違いなタイミングで生じたトロホブラストである」「膵酵素が癌細胞の分化を促進する」を全面的に認め、そこからさらに、彼独自の理論を構築しました。
クレブスの最も大胆な説は、これです。
癌はビタミンB17欠乏症である

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大航海時代、多くの船乗りの命を奪った壊血病は、柑橘類の摂取により根絶されました。壊血病はビタミンC欠乏症だったということです。

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日露戦争で日本兵の命を一番奪ったのは、ロシア軍の銃火器ではありません。脚気です。当時脚気は感染症だと考えられましたが、米ぬかの補給で一瞬のうちに解消されました。脚気はビタミンB1欠乏症だったということです。

同様に、クレブスは、癌はビタミンB17欠乏症だと考えました。実際、癌患者にビタミンB17を投与することで、彼は数多くの癌患者を治癒させました。ハロルド・マナー、ジョン・リチャードソンなど、クレブスの理論を採用して、癌患者の治療に成果をあげた医師は他にも多数います。

なぜ、ビタミンB17(アミグダリン)が癌に効くのか。その理論についても、クレブスは解き明かしています。
以下、ビタミンB17とアミグダリンは同じと思っていただいてけっこうです。ビタミンCをアスコルビン酸、ビタミンB1をチアミンと呼ぶのと同じようなものです。

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アミグダリンは、体内でβグルコシダーゼという酵素により分解され、グルコース、ベンズアルデヒドシアン化物が生じます。ベンズアルデヒド、シアン、試験管内でいずれも抗癌作用がありますが、両者の併用で効果が相乗的に高まり、単独投与のざっと100倍の抗癌作用があります。
ここで先回りして言っておきますが、テレビ、医師会、公的機関は「ビワの種はシアンを含むから危険!絶対食べるな!」などと喧伝しています。

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これはもちろん嘘です。事実は「ビワ種ほど体にいいものはない」です。

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長寿で有名なフンザ地方の住民は、あんずの種を大昔から常食してきました。シアンがそんなに危険なものなら、彼らは長寿どころか、とっくの昔に絶滅しているはずです。

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シアンがそんなに危険というならば、ビタミンB12なんて猛毒ということになるけど、彼らはそういう矛盾には沈黙します。

なぜアミグダリンが癌に効くのか。説明の続きです。

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アミグダリンを摂取して、それが癌細胞に取り込まれると、癌細胞にはβグルコシダーゼが高濃度に含まれていて、シアンが大量に発生します。これにより、癌細胞は大打撃を受け、アポトーシス(細胞死)に至ります
βグルコシダーゼは口腔内、腸上皮、肝臓などにもあるので、そこでシアンが発生し、それが正常細胞に取り込まれますが、正常細胞にはロダネーゼという酵素が高濃度に含まれています。ロダネーゼはシアン分解酵素で、シアンをすみやかに無害なチオシアンに変換します
自然の妙というべきか、癌細胞にはロダネーゼ(シアン分解酵素)がほとんど含まれておらず、βグルコシダーゼが大量に含まれているため、シアンの毒性をモロに受けます。一方、正常細胞にはβグルコシダーゼがほとんど含まれていないため、正常細胞の内部でシアンが発生することはほぼありません
この、正常細胞内におけるロダネーゼ >βグルコシダーゼ、癌細胞内におけるβグルコシダーゼ >ロダネーゼの酵素配分こそが、アミグダリンの癌選択毒性のキモとなる部分です。

いや、さきほど、シアンが正常細胞に取り込まれると、ロダネーゼによって無害なチオシアンに変換されると言いましたが、本当のことをいうと、チオシアンは、無害どころか、それ自体、抗癌作用のあるありがたい物質です。

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チオシアンを多く含む食材は、そのままイコール、抗癌作用のある食材と考えてもいいぐらいです。たとえば、アブラナ科植物(キャベツ、ブロッコリー、カリフラワー、ワサビ、アブラナなど)、パパイヤの種など、積極的に食べれば癌予防にいいですよ。

というか、ごく微量のシアン毒なら、上手に活用できるのが人体のすばらしさです。

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先ほど言ったように、βグルコシダーゼは癌細胞以外にも、口腔、消化管、肝臓などにもあって、口腔でシアンが生じれば、抗菌作用により、虫歯予防、風邪予防にもなる。腸で生じれば、都合がいいことに、悪玉菌だけを殺してくれて、蠕動運動活発化、食欲増進作用がある。血中でシアンが生じれば、造血が促進され、血圧の調整作用もある。
癌患者では、食欲低下、貧血が見られるものだけど、そういう点でも、アミグダリンは好ましい影響を与えるということです。

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アミグダリンがβグルコシダーゼにより分解されると、シアン以外に、ベンズアルデヒドも発生します。このベンズアルデヒドは、代謝されて、安息香酸になります。安息香酸には鎮痛作用があるので、頭痛持ちの人はロキソニンじゃなくて、りんごの種を1個でも食べればいい。そのほうが、よほど無害な鎮痛薬になります。癌の末期患者は痛みに苦しむものだから、この点でもアミグダリンは優れている。

ざっと、シアンを多く含む食材を挙げてみる。

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キャッサバをご存知ですか。東南アジアの原住民は、何十万年という太古の昔から、キャッサバを主食として食べてきました。シアンが毒物なら、やはり、とっくの昔にこの地域の人たちは絶滅していたはずです。
ちなみに、一時期大ブームになったタピオカはキャッサバを原料として作られます。砂糖も大量に含まれているからお勧めはしませんが。
キビなどの雑穀、そばにもシアンが含まれていることを知る人はあまりいません。
そして、なんといっても、バラ科植物の種ですね。梅、ビワ、杏、さくらんぼ、桃、りんご、アーモンド、プルーン、イチゴなどがあります。梅の種、桃の種なんて、固いけれど、とんかちで割って食べればいい。ビワの種、りんごの種、アーモンドは食べやすい。

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ビタミンB17は水溶性で、体内で代謝されると2、3時間で排出されます。水溶性ビタミンなので過剰症の心配はない。むしろ、癌を治す目的で食べるのなら、2,3時間のおきにナッツを食べる感覚で、ビワ種を食べるといい。

たとえば、ネットで拾った画像。

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癌と診断されたが、いわゆる標準治療が嫌で、ビタミンB17療法をすることにした。あんずの種を1日40個食べたところ、癌が治ってしまった、という話。

数か月前に上記のビアード、クレブスの仕事を知って以後、当院でも癌患者に酵素の積極的服用、アミグダリンの積極的摂取を勧めるようになりました。アミグダリンの錠剤を処方したり、アミグダリンの点滴をしています。ゲルマニウムとの併用はすばらしくて、癌の縮小、癌マーカーの低下の報告もちらほら見られるようになりました。
「ビワの種を食べるようにしてください」などと患者に指導すると、みなさん一様に驚かれます。
治癒への第一歩は、まず、公的機関による偏見の除去から、です。

>中村篤史について

中村篤史について

たいていの病気は、「不足」か「過剰」によって起こります。 前者は栄養、運動、日光、愛情などの不足であり、後者は重金属、食品添加物、農薬、精製糖質、精白穀物などの過剰であることが多いです。 病気の症状に対して、薬を使えば一時的に改善するかもしれませんが、それは本当の意味での治癒ではありません。薬を飲み続けているうちにまた別の症状に悩まされることもあります。 頭痛に鎮痛薬、不眠に睡眠薬、統合失調症に抗精神病薬…どの薬もその場しのぎに過ぎません。 投薬一辺倒の医学に失望しているときに、栄養療法に出会いました。 根本的な治療を求める人の助けになれれば、と思います。 勤務医を経て2018年4月に神戸市中央区にて、内科・心療内科・精神科・オーソモレキュラー療法を行う「ナカムラクリニック」を開業。

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