シェディングの経験談

数えきれないほどのシェディング患者を診てきました。それぞれの症例をまとめたら、一大症例集ができるだろう。それだけの症例を見た上で、「シェディングなんて存在しない」「そんなのは精神科の問題だ」なんていう医者がいたら、その医者こそ精神科に行った方がいい。

50代男性
2024年11月20日受診
「中学を卒業してすぐに鳶職につき、40年近くやってきました。もうこの年ですから、現場で重いものを持ったりする力仕事は若いのにやらせますが、作業を指導監督したりドリルの使い方とか技術的なことを教えたり個人のお宅に訪問して設備をとりつけたり、というのがおおよその仕事です。
健康が自慢で、病気ひとつしたことがありません。しかし、2022年の4月、急にひどい動悸が起こりました。胸の中で大きな太鼓を叩いているような激しい鼓動で、マスクをつけながら現場作業しているせいかと思いました。1時間ほどじっとしていると落ち着きました。
その後も、10月に個人宅に訪問して作業しているときに動悸が起こりました。自分は体力には自信のあるほうで、もっと大変な作業をしても全然息があがりません。それなのに、大して負荷のかかる作業ではないのに、変に激しい動悸なので、自分でも不可解でした。30分ほど安静にして落ち着きました。
12月、やはり個人宅で軽い作業をしていて動悸が始まり、このときは足に力が入らず、全身に冷や汗が出ました。2時間ほどで落ち着きました。
2023年の7月、個人のお宅で作業中、前回と同じような症状が出ました。動悸、脱力感、冷や汗です。そしてこのとき、この家の高齢のご主人から、ひどいにおいがしました。どう形容すればいいか、妙な化学物質のケミカル臭という感じのにおいです。このときは症状が落ち着くのに7時間はかかりました。
このことがあって初めて、循環器内科を受診しました。採血、検尿、聴診、エコー、レントゲン、いろいろ検査したけど、医者からは「まったく異常なし」と言われただけで、動悸の原因はわかりませんでした。

ちなみにコロナワクチンは打っていません。職場は14人いて、そのうち未接種者は自分を含め3人だけです。特に強制はなかったけど、社長とか会長は6回とか7回打ってて、「打つのが当然」という空気はありました。
打ってない後輩のうちのひとりAが、ワクチンのことに詳しくて、シェディングのことを教えてくれて、それですべて合点がいきました。動悸はシェディングのせいだったのかと。変な体臭がする人もワクチンを打ったせいだったのかと。
社内にひとり、強烈なシェディングを発散している大工Bがいます。その人が現場に来るとすぐに分かります。異様な空気を身にまとっているからです。そばに来て会話しようものなら、確実に食らいます。ひどい悪寒がして動悸が激しくなって仕事にならないので、逃げるようにその場を離れます。けっこう露骨に(笑)
職場でシェディングの苦しみを分かってくれるのはAだけなので、Aとは自然と仲良くなりました。Aはにおいに敏感でシェディングが分かりますが、ただ、症状はそれほどひどく出ないので、Bが現場に来るときには、私の代わりに行ってくれたりします。

シェディングは今でもあります。ただ、動悸は2022年のほうがひどかった。動悸がして、冷や汗が出て、冬でも額からぽたぽた汗をかくぐらいだった。それを思うと、最近のシェディングはかなりマシです。
ただ、強烈なのを食らうときは食らいます。直近でいうと11月9日個人宅で施主の人と話したとき、ひどい動悸が出ました。このときはなぜか汗は出なかったのですが、胸が苦しくて腹が張り、吐き気がしました。あとで聞いたところでは、この施主さんは7回接種済みだったと。10時間ほど休んでようやく回復しました。

自分は学はありませんが、40年職人仕事をしてきました。手は抜きません。そして、つまらない嘘はつきません。
ただ、社長にシェディングのことを言っても、まったく信じてもらえません。だから、今日ここに来たのも、ひとまず「心臓の調子が悪いから」と言っています。嘘ではありませんが、できれば社長にも、シェディングという現象があるのだということを理解してほしいと思っています。そのための診断書をいただくことは可能でしょうか」

こういう患者の言葉には、嘘がない。詐病でもなければ、誇張もない。ただ、自分が経験したことを素直に語っていて、本当に、真剣に、シェディング被害に悩んでいる。そういう話は、聞いていれば分かります。
症状はもちろん、それを理解してくれない周囲の無理解にも悩んでいる。僕の診断書が助けになるのなら、もちろんお書きします。
さて、シェディング症状の軽減には、どうすればいいか?
以下の経験談が参考になるかもしれない。

40代女性
2022年3月22日受診。
「21年8月頃から症状が出始めて、10月から年明けにかけてひどくなりました。職場のみんなが2回目を打ち始めて、生理がおかしくなって、おなかが痛くなりました。不正出血膀胱炎ということですが、病院でも原因不明と言われました。でも、会社にいくと明らかに調子が悪くなる。
年明けに席替えをして、隣の席に強烈なにおいを発散する人が来ました。それ以後、昼ごはんを会社で食べることができなくなりました。おなかが痛くなるからです。その人、本当にひどくて、背後にいてもすぐに「いるな」と分かるぐらいに、何かを発散しています。
自分で何となく思うのは、シェディングに曝露したとき、体としては解毒をしようとするけど、そこで食事をとると、解毒の力が食べ物の消化にまわるからよくないのかな、と思って、1月からは会社でご飯を食べないことに決めました。
でも、3回目が始まって、席に座っていられないくらいきついです。空気に、何か刺さるようなものを感じます。多分、会社の人のほとんどが3回目を打ちます。仕事は好きです。でも、もう働けないと思う。
最悪退職も視野に入っていますが、いったん避難の意味で、休職したいので、診断書を書いてもらえますか。

対策として、効果を感じたのはイベルメクチンです。そもそも薬というものに対して、あまり信頼してないけど、これを飲むと確かに不正出血がなくなりました。飲まずにシェディングに曝露して不正出血が始まったときにも、すぐにイベルメクチンをのむと翌日にはおさまります。
そんなことが2回あったので、予防的に週1回飲んでいます。本当は薬なんて飲みたくないけど、確かに効くので。
二酸化塩素もいいですね。あれ、本当に効きます。最初はうさんくさいと思っていたけど、背に腹はかえられないので、試してみたら、体が洗われるように感じました。
接種者のにおいを感じると、鼻の奥とかのどの奥が蓄膿みたいになって、つまる感じがするのですが、それはうがいをしてもとれない。でも、二酸化塩素でずいぶんマシになります。
誰に言っても信じてもらえないので誰にも言っていませんが、シェディングを受け始めて以降、鎖骨とか体に金属がつくようになりました。単に「くっつく」のではありません。明らかに「吸いついて」います。磁石よりも、ステンレスとかフォークのほうがよく付きます。これについては、NACを飲むようになって、マシになりました。
フルボ酸を試すと、あれもいい感じです。土の成分ということで、イベルメクチンよりもナチュラルかなと思って、毎日飲んでいます」


たまたま古いカルテを見返していて、上記の症例を見つけた。もう長らく当院には来られていない。
「来るもの拒まず、去る者追わず」で、来なくなった患者に「今どうしてますか、元気ですか」と僕のほうから連絡することはない。
僕の治療が奏功して社会に旅立っていった人もいれば、僕の治療に失望して去って行った患者もいる。僕とて万能の名医ではない。力及ばなかった症例は数えきれない。
ただ、ふと「あの患者はどうしてるんだろう」と思うことはある。カルテを見てみる。「今ならあのサプリを使うのに」みたいなことを思ったりする。
こんな後悔の蓄積が、僕の成長の糧になる。苦しみを癒せなかった患者には申し訳ないけれど、僕はみなさんのおかげで成長しています。

>中村篤史について

中村篤史について

たいていの病気は、「不足」か「過剰」によって起こります。 前者は栄養、運動、日光、愛情などの不足であり、後者は重金属、食品添加物、農薬、精製糖質、精白穀物などの過剰であることが多いです。 病気の症状に対して、薬を使えば一時的に改善するかもしれませんが、それは本当の意味での治癒ではありません。薬を飲み続けているうちにまた別の症状に悩まされることもあります。 頭痛に鎮痛薬、不眠に睡眠薬、統合失調症に抗精神病薬…どの薬もその場しのぎに過ぎません。 投薬一辺倒の医学に失望しているときに、栄養療法に出会いました。 根本的な治療を求める人の助けになれれば、と思います。 勤務医を経て2018年4月に神戸市中央区にて、内科・心療内科・精神科・オーソモレキュラー療法を行う「ナカムラクリニック」を開業。

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