悪因悪果

これは2021年の世界の殺人発生率の国際比較統計です。各国の10万人当りの殺人発生件数を上位から順に並べると、1位はジャマイカ。52.13件/10万人。次、2位はセントルシアの38.96件/10万人、3位はホンジュラスの38.25件/10万人となっています。
殺人の定義は複数ありますが、ここでは「非合法かつ意図的に他人を死に至らしめたもの」としましょう。戦争や武力紛争による殺害は含みません。
先進国に限定していうと、たとえば、アメリカは5.3件/10万人、フランスで1.3件、イギリスは1.2件、ドイツは1.0件に対して、日本は、わずか0.2件です。
1件の殺人事件で1人が亡くなるとすると、日本人は、年間100万人につき、殺人で命を落とすのは2人ということになる。
疾患でいうと、100万人に2人が罹患して死亡する病気というのは、超・希少疾患で、医者を一生やっていてもまずお目にすることがないレベルだ。

つまり、日本において殺人事件は極めて珍しい事象だといえます。しかし僕らのほうでそんなイメージがないのは、テレビや新聞報道の影響によるものだろう。何か猟奇的な殺人事件があると、マスコミは熱心に報道する。本当はそんなことよりも、国民が知るべき大事な政治的ニュースがあるにもかかわらず。

当院を受診された、とある僧侶がこんな話をした。
「仏教の教えるところでは、善因善果、悪因悪果、因果応報がこの世の摂理です。ひらたくいうと、『いつか必ず自分に返ってくる』ということです。いいことであれ、悪いことであれ、人はその報いを必ず受けます。分かりやすいでしょう?」
ああそうですか、で済ませてもよかったのだけど、僧侶の話を聞ける機会は多くはない。そこで、こんな質問をしてみた。
いや、でも本当に世の中、そんなに分かりやすいんですか?好き放題、悪行の限りを尽くし、不法に富を得て、それで幸せな老後を過ごし、一生を終えた。そういう人もたくさんいると思います。
というか、東京大空襲とか原爆投下で何万人という市民を殺して、戦後には日本の労働力が生み出す莫大な富を吸い上げてボロ儲けしているアメリカの金融マフィアの人たちに、悪因悪果の摂理が機能しているかというと、そういう印象は受けないんだけど。世界観や宗教観が違えば、下るべき天罰も下らないということですか?
僧侶はほほえんで、
「今生で償いがなされなければ、来世での報いが待っています。前世で人を殺せば、今世で殺されるかもしれない。それがカルマです」
前世で一人殺せば、今世で誰かに殺されて、それで収支トントン。自分の命で以って前世での殺人を償う。そういう仕組みだとして、しかし、たとえば広島の原爆で14万人が死んだ。そんな途方もない悪因を、いったいどんな悪果が埋め合わせてくれるというんですか?
言ってしまってから、すぐに反省した。患者として来てくれた人にぶつける質問ではない。「いや、まぁそんな話は置いておいて、ところでゲルマニウムは飲んだことありますか?」と声の調子を切り替えた。

神戸某所にあるバー。
https://clnakamura.com/blog/5816/
ママさんは、いわゆる「見える人」である。もともと警察官として大阪府警に勤務していたが、その「直感」が密かに話題になり、刑事部(捜査第一課)に頼られるようになった。
あるとき、殺人事件が起こった。大阪駅近くの路上で40代の男が50代の男性の腹部を複数回刺した。悲鳴が起こり、男は周囲の人々に取り押さえられ、その場で現行犯逮捕となった。刺された男性は死亡したため、男は殺人事件の容疑者として取り調べを受けることになった。
取り調べに当たった刑事は、容疑者の尋問に難航した。動機がさっぱり分からないのだ。
人が人を一人殺す。本来よほどのことである。よほどの恨みがあるか、あるいは金銭的動機か。必ず何か理由があるはずである。また、なぜ包丁を所持していたのか。凶器準備の有無は、殺人の計画性を見る重要なポイントである。しかしこの点について、容疑者の言葉がさっぱり要領を得ない。
ママさんがいう。
「容疑者を見て、被害者の写真を見て、凶器の包丁を見て、ぼんやり思い浮かんだのは、ご先祖のいざこざ。多分、今回殺された被害者のおじいちゃんが、今回殺した人のおじいちゃんを殺してる。二世代前の因縁を晴らしたんやろうね」
それを聞いた刑事が過去の事件記録を見返したところ、確かに、指摘通りの殺人事件が起こっていた。

人が、人の手で、人を殺す。
こういう殺人には、きちんと、悪因悪果の摂理が働くのかもしれない。
しかし、今現在進行形で行われているワクチンによる殺人はどうなのか?
50万人とも60万人とも言われる日本人が、ワクチンを打ち、死んだ。
恨みを抱える無数の霊たちは、いったいどこに化けて出ればいいのだろう?ロックフェラー?ロスチャイルド?ビル・ゲイツ?クラウス・シュワブ?
日本語が通じない外人には、タタリという概念も通じないような気がする。
打って死んじゃった人はやられ損で、浮かばれないだろう。
僕が代わりにかたき討ちをしてやりたいけれども、こればっかりは難しいな。

>中村篤史について

中村篤史について

たいていの病気は、「不足」か「過剰」によって起こります。 前者は栄養、運動、日光、愛情などの不足であり、後者は重金属、食品添加物、農薬、精製糖質、精白穀物などの過剰であることが多いです。 病気の症状に対して、薬を使えば一時的に改善するかもしれませんが、それは本当の意味での治癒ではありません。薬を飲み続けているうちにまた別の症状に悩まされることもあります。 頭痛に鎮痛薬、不眠に睡眠薬、統合失調症に抗精神病薬…どの薬もその場しのぎに過ぎません。 投薬一辺倒の医学に失望しているときに、栄養療法に出会いました。 根本的な治療を求める人の助けになれれば、と思います。 勤務医を経て2018年4月に神戸市中央区にて、内科・心療内科・精神科・オーソモレキュラー療法を行う「ナカムラクリニック」を開業。

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