患者からしょっちゅう聞かれることとして、「今年の7月5日、大災害が起こるっていうんですけど、先生はどう思いますか？何か対策をしていますか？」
なに、どういうことですか？
「311の地震を予言していたたつき諒という漫画家がいます。地震の11年前に発表したマンガ「私が見た未来」のなかで、明確に「大災害は2011年3月」と書いていました。そんな”実績”のあるたつき諒さんが、2025年7月5日に大災害が起こると言っているので、今、界隈が盛り上がっています」
大災害って何が起こるんですか？
「たつきさんは『4時18分に日本とフィリピンの間の海が隆起し、大規模な津波が発生する』光景が見えたといいます。テレビ番組(『奇跡体験アンビリーバボー』)でも紹介されました。
物理学者の保江邦夫さんは、JAXAに情報筋があって「フィリピン沖に彗星の破片が落ちて、その衝撃で大災害が起きる」と。他にも、南海トラフ地震と富士山噴火が同時発生して日本が沈没する可能性を指摘する人もいます」
この手の終末予言は定期的に発生して、僕ら世代だと『ノストラダムスの大予言』を知らない人はいない。「1999年七の月、恐怖の大王が、」みたいなやつ。不安を煽るテレビ番組が高視聴率を記録し、関連書籍は飛ぶように売れた。しかし、結局のところ、何も起こらなかった。
歴史は繰り返すもので、今、『2025年7月5日大災害説』がYouTubeやSNSを中心に盛り上がっているようだ。盛り上がりに水をさすようで悪いけれども、あっさり答えから先に言うと、何も起こらない。
患者に「何も起こりませんよ」というと、「いや、でも、311を当てた人がそう言ってるんですよ」とムキになる。
そんなん知らんがなと言いたいけれども、当然そんなことは言わない。
僕は、世間一般的な基準でいうと、陰謀論肯定派ということになると思う。
コロナワクチンは危険なものだと思っているし、コロナワクチン接種は人口削減のために実施されたと思っているし、コロナ騒動を仕掛けたのはDSだと思っているし、311地震は地震兵器によって起こされたものだと思っているし、CO2による地球温暖化説は嘘だと思っている（ただし、フラットアースには与しない)。ゴリゴリの陰謀論者と思われるに違いない。
そんな僕なので、日本が他国(DS含め)から何らかの気象兵器による攻撃を受けることは普通にあり得ると思っていて、それが2025年7月に実行される可能性もゼロではないと思う。
でも、YouTube界隈、SNS界隈が盛り上がるばかりでなく、テレビさえも放送するとなれば、これはもう、絶対に何も起こらないということです。
彼らが本気で何かをするとなれば、必ず不意打ちです。軍上層部がからんだ軍事作戦なのだから、もっと隠密に、もっとスマートに実行します。311地震がそうであったように。
ここまで、猫も杓子も「今年の7月5日どうなるかな(ワクワク)」みたいな状況になって、かつ、本当に何かを起爆するなんて、あり得ない。ダチョウ倶楽部の「押すなよ！押すなよ！」じゃないんだから。
恐らく背後にCIAがいる。いろいろデータをとってるんじゃないかな。流言の拡散速度とかデマを信じる割合とか調べて、今後の大衆煽動の参考にするんだと思う。
『2025年7月』もそうだしノストラダムスもそうだし、僕らは終末論が大好きなんです。これは千年前にもあって、平安時代のなかごろに末法思想が大ブームになりました。釈迦の教えが正しく実践されていた時代(正法)が過ぎ、釈迦の教えが廃れた最悪の時代(末法)が来るという歴史観のことです。多くの人々が「ブッダの時代はよかった。それに比べて今はマジ終わってる」と思っていて、社会不安が強くなる。今の僕らも同じです。「バブルの時代はよかった。それに比べて今は、、、」
過去を美化して、今を絶望視するという傾向が僕ら人間には備わっているようだ。
権力者の立場からすれば、この傾向をフックにしてサイオプ(PsyOp 心理戦)を仕掛ければいいということになる。
https://www.tiktok.com/@omisochannel/video/7307922719524359432
界隈での終末予言ということでいうと、木村秋則さんの話も有名だろう。
木村さんのことについては、過去記事で何度か言及してきました。僕にとって、青森が生んだスーパースターは、太宰治、安保徹、そして、木村秋則、この三人です。
https://clnakamura.com/blog/2154/
https://clnakamura.com/blog/6166/
https://clnakamura.com/blog/5219/
不可能とされてきたリンゴの自然栽培を世界で初めて成功させた。すごいことに違いない。しかし、「すごい」といっても、それが本当の意味で、どれほどすごいことなのか、多分一般の人は分かっていない。「農薬使わずリンゴ育てたの？へー、そう、すごいね(棒読み)」ぐらいの温度感だと思う。
このすごさを最もよく理解しているのは、皮肉にも、モンサントなどのグローバル企業の人たちなんですね。無農薬、無化学肥料であることはもちろん、もっと進んで、無施肥、無耕起の自然栽培が普及してしまっては、彼らにとって大損害です。「何もしないこと」で一番豊かに実るというのだから、肥料は売れないしトラクターも売れない。人口爆発による食糧危機を煽りたいのに、それができなくなってしまう。そこで、彼らは、『奇跡のリンゴ』の翻訳本の出版を中止させ、木村さんの言論活動を暴力で封じようとした。彼らの本気ぶりがよくわかります。
グローバル企業が危険視する木村さんは、実に、飾らない人柄だ。別段偉ぶるでもない、自然体の人である。嘘のない人だから、自分の経験したことは、さらりと言う。
高校生のとき、時間が止まり、巨大な龍が現れ、その龍と会話した。
しょっちゅうUFOを目撃し、そればかりか、宇宙人にUFOの中に連れていかれ、そこで宇宙人から、UFOの動力源のことや、もうすぐ世界が終わることなど様々なことを聞いた。
自然農法に成功し、その普及を目指す人である。その木村さんが、そういう”トンデモ系”の話をすることは、デメリットにこそなれ、メリットは一切ない。「リンゴの有機栽培に成功した人、頭おかしい人らしいじゃない」と自然農法の評判にも傷がつきかねない。しかし木村さんは普通に話す。あったことは、あったことなのだ。
木村さんは、見た目は根っからの百姓という感じに見えるけど、実はバイクのエンジンとかメカニックにめちゃくちゃ詳しい。若いときに一時期、そういう仕事をしていたことがあるから。それで、宇宙人に拉致されたときも、UFOの飛行技術にものすごく興味があった。それで、UFOの船内を宇宙人のガイドを受けつつ歩きながら、その進んだ技術に感心しきりだった。ガイドする宇宙人からこう言われた。「UFOの飛行原理を教えてやろう。ほら、ここだよ。この機械の中枢部にはモスコビウムがあって、これで反重力を生み出して、推進力を作っている。ここがUFOのキモだよ。君たちの文明はそういう元素が存在することは一応知っているけど、全然活用できてない。まだまだ発展途上だよね」と宇宙人から軽くディスられたりした(笑)
木村さんはUFOのなかで、カレンダーの整理をしている人(人というか、神かもしれない)を見た。そのカレンダーは、1年あたり畳一枚ほどの大きさで、木村さんはその整理作業を手伝った。ふと、ある年代以降のカレンダーがないことに気付いた。「これ以降のカレンダーはないんですか？」と尋ねると、「ああ、もう必要ないからね。人類が終わるから」
あけすけに何でも語る木村さんだが、この終末年、カレンダーがいつ終わるのかについては、決して語らない。「2、3年ということはない。ただ、決して遠い先というわけでもない」と言葉を濁すのみだった。
柔らかい人柄の木村さんだが、芯の強さは常人離れしている。言わないと決めたことは、どんな脅しをかけられたって絶対言わない。
ところが最近、高野誠鮮さんらと一緒に酒を飲んでいるときに、酔った勢いでポロッと言ってしまったという(ちょっとちょっと！)。
カレンダーの終わり、それは2032年だという。
ここには陰謀はないと思う。世界の終わりについては著書の中でも書いてあることだし、CIAの情報工作どうのこうのというのはここでは無関係だろう。木村さんは、UFOの中で見聞きしたことを率直に語っているだけだ。
ただ、個人的には、終末論には共感しない。2032年に世界が滅ぶとしても、たとえばマイホームを買うときには堅実にローンを組みたいし、こうちゃん(息子)のために学資保険に入ることも考える。いや、2032年といわずとも、来週世界が滅びると言われたって、僕は毎日仕事をして、休日には犬と子供と遊ぶ。それ以外のリアクションの仕方が分からない。終末論に共感できないというのは、そういうことです。
木村さんとの昵懇ぶりをアピールしてる高野誠鮮さんだけど、この人は、コロナ禍において、典型的なコロナ脳でした。
FBを見ていると、2021年、22年頃の投稿はマスク姿の写真ばかりだし、「ワクチン開発まで頑張りましょう」なんて言ってる。
宇宙人関係ではすごい情報網を持っている人なのに、コロナ関係、ワクチン関係ではこんなにも無知なのかと驚きました。
それと、この人は温暖化論者で、その原因は「化学肥料」としている。ビル・ゲイツと同じ考え方で、当局が推進したいナラティブそのものです。
そもそも温暖化してないし、何なら寒冷化に向かっているのが実態ですが、別に高野さんとしては、ビルゲイツに加担してるとか嘘をついているとかではないと思う。ただ、残念です。
同じような失望は、保江邦夫さんにも感じました。
保江先生は、六甲にある健康道場『サラ・シャンティ』で月に1度講演していて、2022年の1年間、僕は保江先生のこの講演を聴講していました。
おもしろい話のときもあれば、ネタ切れというか正直おもしろくないときもあって、そういう当たりはずれのあるのは仕方がないかもしれないけど、ロシアとウクライナの戦争について、ロシアを絶対悪と信じているところが非常に残念でした。「プーチンを止めるために祈りの念を送っている」とまで言ってて、何だか気の毒なくらいでした。
最近、保江先生、ナオキマンとの対談に出ていて、それを見ると、誰かに教えてもらったのか、ウクライナが戦争の仕掛け人ということにようやく気付いておられたけれど、まぁ、たくさんの著作があったり人前に立って情報発信する人でさえ案外そのレベルなのだなと。
でも、情報発信するというのは、そういうものだと思います。一から十まですべて正しい情報だなんて、あり得ない。インフルエンサーにはそれぞれの持ち場(専門畑)があるもので、専門以外の内容で話すとなると間違えることは当然ある。僕だってそうです。誤った思い込みだったり、当局が意図的に流した誤情報をつかまされたことはちょくちょくあります。
保江先生の話は、過去記事で何度か書いたことがあるけど、ときにはフェイク情報を発する人であったとしても、それでも僕はこの人、好きですよ。